スノーピークといえば、キャンプ用品。「人生に、野あそびを」で有名な「総合アウトドア」のメーカーです。
コロナウィルス感染症で出かけることが少なくなった中で、「都会でキャンプ」の新発想から売り上げを伸ばしに伸ばして167億。
その仕掛け人が3代目社長である山井梨沙さん。
この方は、創業者の山井幸雄さんのお孫さんで前社長の山井太さんのお嬢さんという、バリバリの3代目なんですが…。
若干、32歳で社長に就任したというバリバリのやり手でもあるんです。
そんな山井梨沙さんの戦略を支えているものとは何か?経歴や生い立ちから探ってみました。
山井梨沙さんの生い立ちと経歴
山井梨沙さんは1987年11月10日、スノーピーク前社長・山井太さんの長女として生まれました。
出身は新潟県三条市。生後半年から毎週末キャンプに連れていかれていました。
そのせいで、一時期キャンプ嫌いになったこともあるそうです。
そりゃ、物心つかないうちからキャンプ三昧では、確かに「もう、行きたくない」となりそうですよね。
ファッションデザイナーとしての日々と葛藤
山井梨沙さんは文化ファッション大学院大学を卒業後、東京でファッションデザイナーとして頑張っていました。
ファッションは好きだけれど、自分が何をしたいのか?どうやって行きたいのか?大きな山にぶつかります。
その時に相談に乗ってくれたのが、お父さんである前社長の山井太さんでした。
そこで、山井梨沙さんはスノーピークでしかできないアパレルを目指して、スノーピークに入社。
2014年にアパレル事業「SnowPeakApparel」を立ち上げます。
2020年にはその土地や伝統文化に特化したアパレル「その土地を着る」という「LOKAL WEARプロジェクト」にも着手します。
「アウトドアの力で世の中を良くしていきたい。一言でいうと、世の中を変えたい。より豊かに生きやすい世の中に変えていきたい」
山井梨沙さんには、大きな目標としっかりとした思いがあります。
カッコいいですね。
山井梨沙さんがキャンプから学んだものとは?
先ほども書きましたが、山井梨沙さんのキャンプデビューは生後半年。
今はやりの豪華なキャンピングならありかもしれませんが、普通は赤ちゃん、それも1歳未満のキャンプはあり得ません。
キャンプって楽しいですが、自然が相手なので幼い子どもには難しい部分もあると思います。
しかし、山井梨沙さんのご両親の考えは、「自分で考え、とにかく自分で経験を積んで、自分で判断しろ」というもの。
この教えは、実際のところ、生きていく上で必要なことなんですよね。
自分で見つける答え
自然の中で、お互いが知恵を出し合いながら、火を起こして食事を作り、工夫していく。
そんな経験を積み重ねるうちに、山井梨沙さんは自然の中で物事にぶつかった時に、今までとは違う新しい答えをみつけていく感覚が身についていきます。
これは、スノーピークを任された今となっても山井梨沙さんの大きな自信となっていることと思います。
日本人のDNA
山井梨沙さんのいうところによると、「日本人は稲作文化の以前から、人は火を囲んで煮炊きをしてきたから脳が進化した」ということです。
なので、山井梨沙さんは、焚火をして人と囲むとその人の人間性が周りに伝わる、日本人のDNAが焚火をして囲むことを求めているのだとか…。
確かに、キャンプファイヤーをすると、心がすっきりとあらわれたような気分になります。
コロナ過にあってのキャンプの必要性
コロナウィルス感染症の流行はとどまるところを知りません。
人はみな外出を控えるようになりました。
自然の中でキャンプしたくとも、なかなかできないのが昨今です。
山井梨沙さんのもとにも「コロナが収束したらキャンプに行きたい」という声がたくさん届いたそうです。
そして、その中から、スノーピークの「都会でキャンプ」という発想が生まれました。
うちの近所では「お庭でキャンプ」をよく見かけますが、これも「都会でキャンプ」と発想は同じだと思います。
キャンプという特別なシュチュエーションは窮屈に凝り固まった人の心を解き放してくれます。
こんな、世の中だからこそ「都会でキャンプ」は人々の共感を呼び、必要とされているのではないでしょうか?
山井梨沙さんマトメ
キャンプ用品を大切に愛着のあるものにして欲しいからスノーピークの商品は保証期間が付いていません。
これは、スノーピークの商品は何時でも修理を引き受け長く使ってもらえるようにとのスノーピークの理念からです。
その、スノーピークを若干33歳で任された三代目・山井梨沙さんは幼い頃から自然に学び、自分で考え、自分で解決できる力を育てられた人でした。
アパレル出身であることを強みに、スノーピークだからこそできるファッションを追求している人でもあります。
自然に触れたくてもできない今日、都会でキャンプをするという斬新なアイデアで人々にキャンプの素晴らしさを伝えています。
今後の、スノーピークさんの更なる発展と山井梨沙さんのご健勝をお祈りしています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。