幼い頃に母親がエレクトーンで弾いてくれた「ミッキーマウスマーチ」に感動した少年が、ピアノ界の異端児と呼ばれ、内田光子さんが50年前に入賞して以来の快挙といわれるショパン国際コンクールで2位を受賞しました。
日本ではピアニストとして活躍するのならば、幼い頃からのピアノレッスンが欠かせないことや練習のあり方などが言われるのですが、反田恭平さんにはそのどれも当てはまらないからです。
今回は反田恭平さんが異端児と言われるゆえんとショパン国際コンクールで使用したピアノについて調べてみました。

聴く人を感動させるには「あそび」が必要
反田さん自身もロシアに留学した時に感じたと言っていますが、
「ピアノが上手い人ほど遊びを重視している。」のだそうです。
つまり、ピアノだけではなく、チェスや料理やスポーツなど他の分野も楽しんでいて、それをピアノの糧にしているのです。
これはクラッシック音楽に造詣の深い著述家・湯山玲子さんも大切だとおっしゃっています。
クラッシックの常識を超える
反田さんが今までの日本のピアニストと違うところは
- サッカー少年がケガで11歳になってからピアノを始めた。
- ジーパンにサングラスでレッスンを受けに行った。
- 長髪で後ろにまとめた髪型をしている。
- ピアスを身に着け、ゆるい若者風にしている。等。
まるで、ピアノとは全く違う次元のことなのですが、格式を重んじるクラッシックピアノの世界では今までにないスタイルなのです。
それでも、反田さんの人をはるかに超越したピアノの感性はどんどんと結果を表していきます。
コンサートに靴下を忘れた反田恭平がしたこと
とにかく、いろいろなことにとらわれない反田さんですが、コンサートに靴下を持っていくことを忘れたときには、さすがに焦ったそうです。
しかも、本番5分前です。
さすがにマネージャーもどうしようもない(笑)
いや、笑い事ではなかったのですが、そこで、反田さんはひらめきます。
ステージから見える右側の足首だけに全力で黒のマジックを塗ればいい‼
2016年8月7日、京都でのコンサートです。
Twitterで足首を黒く塗った映像を見ましたが、確かに靴下を履いているように見えました💦
ちなみに、この時に使ったのはマッキーだったようです。
こういった格式を破るセンスを持っているところが反田さんの魅力なのでしょうね。
マネージャーには何でも相談する
仲間は直感で選ぶという反田さん。
なんでも話せることが理想で、「ちょっとでも合わないと不安になる」ということです。
飾らないイメージがある反田さんも信頼するマネージャーがあってこそのピアノ演奏なのでしょう。
Twitterにデビュー当時から一緒に活動してきたマネージャーさんと一緒の写真が上がっていましたが、6年前のものです。
現在もこの女性なのかは不明です。
調べているうちに蛯原さんというお名前がありましたが、定かではありません。
わかり次第、追記します。
反田恭平さんの使用しているピアノは?
反田さんが2021年ショパン国際コンクールで使用したピアノは
『スタインウェイ479』です。
スタインウェイは、かの巨匠ホロヴィッツも愛用していたピアノでは最高級のアメリカのメーカーです。
高音部の輝くような音色と豊かに響く低音部が特徴と言われています。
2021年ショパン国際コンクールで使われたピアノ
反田さんが使用したスタインウェイ479を、他に使っていたのは
4位に入った小林愛実さんと同じく4位のヤクブ・クーシュリックさん。
優勝したブルース・シャオユー・リウさんと3位のマルティン・ガルシア・ガルシアさん、5位のレオノーラ・アルメッリーニさんは「ファツィオリ」
2位のアレクサンダー・ガジュヴさんと6位のJJジュン・リ・ブイさんは「カワイ」
日本のピアノの「カワイ」が使われていることは嬉しいですね。
「ファツィオリ」はイタリアのメーカーで反田さんはコンサートでは、この「ファツィオリ」を使うこともあります。
「ファツィオリ」は柔らかい音色と4種類のペダルが特徴的なピアノとして知られています。
蛇足ですがJOYのピアノは「YAMAHA」
決勝に「YAMAHA」も使われるといいなぁ。
ショパン国際コンクールで反田恭平が使ったピアノは何?支えてくれたマネージャーとは?
日本ピアノ界の異端児と呼ばれる反田恭平さんの異端児と呼ばれるゆえんとショパン国際コンクールで使ったピアノについて調べて見ました。
クラッシックピアノの世界では今までに見られなかった、ゆるい若者風のいでたちやちょっとおちゃめな性格。
そして、ピンチを切り抜ける発想を持ちながら、なんでも話せるマネージャーが側にいないと不安を感じるというナイーブな一面。
そんな、魅力にあふれた反田さんはショパン国際コンクールで
ホロヴィッツが愛用していたスタインウェイのピアノを使用しました。
これからも、世界で活躍し続ける反田恭平さんに大きなエールを送りたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。