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最年少受賞(大西茅布)岡本太郎賞レクイコロスがスゴイ

独創的な画風で、高校3年生18歳という歴代最年少で岡本太郎現代芸術賞岡本太郎賞を受賞した大西茅布さん。

現在は、日本の中でも超難関である東京藝術大学に通う女子大生です。

今回は、616点の応募作品の中から、岡本太郎賞を受賞した『レクイコロス』に焦点を当てて調べて見ました。

大西茅布(レクイコロス)岡本太郎賞は父のレべチな育て方にあった「芸術は爆発だ」の名言と大阪万博『太陽の塔』で知られる日本を代表する大芸術家・岡本太郎。 その、岡本太郎近代芸術大賞を若干18歳で...

レクイコロスについて

『レクイコロス』とは?レクイエムとコロナウイルスを掛け合わせた大西さんの造語なのです。

「人類の悲惨さを作品化することに衝動を感じる。」

大西さんは『レクイコロス』についてこのように語っています。

レクイエムは鎮魂歌と訳されることが多いのですが、実際はキリスト教における、死者のためのミサ典礼のことらしいです。

つまり、魂を慰める曲ではなく、天に召されるように祈る歌。

それと、コロナウイルス。今や世界中を不安と恐怖に陥れているウイルス性の感染症です。

「コロナウイルスの悲惨さのみならず、なにか運命的なものに殺された人々の怨嗟を合唱するために作った作品」

ということです。

また、『レクイコロス』は一つの絵画ではありません。

5m四方の壁とイーゼルに、

コロナウイルスで休校になってから、半年をかけて描いた4点と大西さんの今までに描いてきた55もの絵画を飾った総称です。

インスタレーションとして構成されたものですが、岡本太郎近代芸術賞で、このような発表の形式は初めてだそうです。

※インスタレーション⇒室内や屋外でオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成。場所や空間全体を作品として体験させる芸術のこと。



ブレない大西さんの作風

岡本太郎賞の審査をした美術史家の山下裕二さんは大西さんの『レクイコロス』を、

「衝動に突き動かされて描いている姿が見えてくる。現時点での集大成なのだろうが、底知れない可能性を感じさせる力作。」

と評価しています。

「ストーリー仕立ての各絵画が歴史上の悲惨な事件を連想させ、壁面を覆う膨大な作品と対峙することで、描くことの情熱と集中力、創作へのあふれるエネルギーを強く感じる。」

そう評価される作品は、中学校から描いてきたものもあるというのに(素人目にも)一緒に飾っていて全くの違和感がないです。

大西さんの画風がそれほど、しっかりと確立されたものだからなのでしょうね。

個展の中止

ところで、大西さんは初の個展『有耶無耶舞堂』が開催2週間前になって大西さん側からの申し出によってキャンセルになっています。

理由等の記載はありませんでしたが、ギャラリー側からは困惑を隠しきれない旨が語られていました。

諸事情あったものと思われます。

いつか、素敵な個展が開かれることを願っております。

ところで、岡本太郎賞とは?

「芸術は爆発だ‼」そういった、日本近代芸術の巨匠、岡本太郎(1911年~1996年)。

その、岡本太郎氏の遺志を継いで自由な発想で芸術の新しい側面を切り開く時代のアーティストを顕彰することを目的とした日本現代美術の登竜門です。

正しくは「岡本太郎近代芸術賞」通称は「TARO賞」

2020年第24回の応募は616点。前年度の452点を大きく上回りました。

その中で、最優秀賞が岡本太郎賞(賞金200万円)

つまり、大西さんの描いた『レクイコロス』です。



超簡単に「岡本太郎」ってどんな人?

1911年2月26日生まれ~1996年1月7日没

両親は漫画家の岡本一平と歌人で小説家の岡本かの子。祖父の岡本可亭は町書家。北大路魯山人はこの祖父の弟子。

慶應義塾幼稚舎での成績は52人中52番目。

ちなみに51番目は国民栄誉賞の歌手・藤山一郎。

日本の芸術家。

1930年18歳でパリに行き、10年間を過ごす。

抽象美術運動やシュールレアリスム運動にも接触。

1970年大阪万博『太陽の塔』制作。

このころから、テレビのバラエティー番組にも多数出演。

「芸術は爆発だ」「なんだこれは」が流行語となる。

共演した片岡鶴太郎の芸術家としての才能を見出した。

80歳で作品のほとんどを川崎市に寄贈。市は岡本太郎美術館を建設(1999年開館)

大西茅布さんまとめ

岡本太郎賞受賞で神童として一躍有名になった大西茅布さんは、パンを片手に制作するほど絵を描くことが好きな19歳の美大生です。

18歳の時に「芸術は爆発だ」で知られる日本近代芸術の巨匠・岡本太郎氏の岡本太郎賞を受賞。

現在は東京藝術大学で学んでいます。

初の個展は中止となっていますが、今後のご活躍を期待しています。

最後まで読んでくださってありがとうございました。