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海苔漁師・徳永義昭さんの経歴やフジコ・ヘミングとの共演を徹底解説

プロのピアニストの中でも最難関といわれるリストの『ラ・カンパネラ』を独学で弾けるようになった人がいる。

それが佐賀の海苔漁師・徳永義昭さんです。

彼の経歴やフジコ・ヘミングさんとの共演に至るまでを徹底解析しました。

徳永義昭さんの経歴

氏名 徳永義昭(とくながよしあき)

1960年生まれ(令和3年現在61歳)

佐賀県出身在住

職業 海苔漁師

徳永義昭さんがピアノを弾くようになったわけ

もともと、海苔漁師でピアノは奥様がお家でピアノ教室をしている関係で身近にあったものの全く興味なし。

徳永義昭さんの趣味はパチンコだったそうです。

しかも、パチンコで負けが続き、その額70万円。

ついに、奥様のお財布からちょっと拝借しようとしたほど。

その時に覗いたお財布から「とるな」と書いた紙が出たきたのです。

うーん。奥様の先見の明の前に徳永義昭さんは、お財布からの拝借を諦めました。

と、同時に「何をやっているんだ」と反省の念が出てきたそうです。

すると、することがない。

お決まりのように、ダラダラとテレビを見る日が続いていたのです。

これはすごか

すると、ちょうどTVでフジコ・ヘミングさんのピアノ演奏があっていたのです。

曲目リストの『ラ・カンパネラ』

徳永義昭さんは初めて聴いたフジコ・ヘミングさんのピアノに魅了されてしまう。

その時のことを「魂が震えた。」と表現しています。

感動でいてもたってもいられなくなった徳永義昭さんは「自分も『ラ・カンパネラ』をピアノで弾いてみたい」と思うようになったのです。

この時52歳。

よし、弾いてみせる

まずは音大出身でピアノ教室をしている奥様の千恵子さんに相談しました。

「おい、『ラ・カンパネラ』っちゅう曲ば知っとうか?あの曲ば弾きたか。」

その、ことばを聞いた千恵子さんは大笑いして「絶対に無理、私でも弾けないんだから」と言い放ったそうです。

当然です。音大を卒業してピアノ教室の先生をしている千恵子さんにも、いやいや、プロのピアニストですら弾かない超絶技巧を必要とする超難曲。

楽譜も読めない、ピアノに触ったこともない徳永義昭さんに弾けるはずがないと、誰もが思ったことです。

しかし、徳永義昭さんは諦めなかったのです。

海苔漁の合間を縫って1日数時間、多い時は熱中しすぎて12時間もの練習を何と7年間続けたのだそうです。

独学練習法

そこで徳永義昭さんが使ったのがYouTubeの「光る鍵盤」

楽譜が読めないので動画を見ながら、分からないところは止めて確認しながら、一音一音練習していったそうです。

気の遠くなるような練習を繰り返した、その過程はYouTubeで見れます。

がんばる徳永義昭さんの姿に感動する方も多く、激励のコメントがたくさん入っています。

なんと、ピアノ歴はあった?

実は徳永義昭さん、高校の時に付き合っていた彼女がピアノの道に進むかどうか、迷っていた時に、こっそり練習して弾けるようになったところを彼女に見せ、励ましたことがあるのだそうです。

そして、彼女にかけたことばが「人間、やる気になれば何でもできる」

カッコいい‼

もちろん、この時の彼女が奥様の千恵子さんです。ごちそうさま。

他の楽器にも挑戦している

ピアノで音楽の魅力にすっかりはまってしまった徳永義昭さんは、アルトサックスやバイオリンにも挑戦しているそうです。

その他は、手品もお上手だそうで、ご自身の演奏の前に手品を披露されることもあるんだそうです。

フジコ・ヘミングさんとの共演にいたるまで

独学でプロのピアニストも避けて通ると言われているリストの『ラ・カンパネラ』が弾けるようになった徳永義昭さんを見て、妹さんがTV番組『あんたの夢かなえたろかSP』の企画に2019年に応募しました。

見事に採用になった徳永義昭さん。

憧れのフジコ・ヘミングさんと対面し、徳永義昭さんのユメであった『ラ・カンパネラ』をフジコ・ヘミングさんに聴いてもらうということがかないます。

「夢が実現し、感無量の思いだ。」と言った徳永義昭さんにフジコ・ヘミングさんは

「すごいよいですよ、あなたの人間性が音に伝わってくるので、自然に良い音が出る。」と、徳永義昭さんの心からの演奏を聞いた感想を述べられています。

夢の競演がかなった

それから月日が流れ、幾度と会った共演の機会もいろいろな事情で先送りになっていました。

しかし、ついにかないました!

共演は7月16日、北九州ソレイユホールで行われました。

徳永義昭さんの演奏は、フジコ・ヘミングさんの演奏前に約1700人の観客を前に披露されたのです。

この時、猛練習で腱鞘炎になった手の痛みも忘れて熱演したそうです。ご本人は「ミスタッチが目立った」と、反省しきりでしたがピアノにかける情熱は誰にも負けてはいなかったと思います。

九州でコンサートするときは、また演奏してよ

コンサート終了後に楽屋に花束を持ってフジコ・ヘミングさんを訪れた徳永義昭さんは「良かったよ。九州でコンサートするときは、また演奏してよ。」と声をかけられたそうです。

その時にフジコ・ヘミングさんから徳永義昭さんに新たなる課題が与えられました。

ベートーベンピアノ・ソナタ第17番『テンペスト』

これも『ラ・カンパネラ』に負けず劣らず超難曲。

しかし、「あの時に、ピアノを始めて良かった。演奏はまだまだ。プレッシャーに負けずに演奏できるように練習したい。」と、徳永義昭さんは意欲的です。

今後も、さらなる高みを目指して大きく飛躍してくださることを期待してやみません。