自我の芽生えの始まる2歳児、なんでも『じぶんで』が始まっていよいよイヤイヤ期の到来です。
2歳児ってお話も始まってかわいい盛りなんですが、発達によって、もれなくついてくるのがこの「イヤイヤ。」
だいたい、4歳くらいまで続きます。
と、言っても、もちろん個人差があります。
一般的に言われているのは2歳前から3歳半くらいまでです。
でも、中には、Aくんのようにイヤイヤ期がほとんどないままだったり。そうかと言えば、Bちゃんのようにママに言わせると「高校生になっても永遠にイヤイヤ期のままだった。」という場合も…。
Bちゃんのように意思がハッキリしているお子さんは、ママにとって見たらずっとイヤイヤ期のような気がするのかもしれませんね。
なんでも『イヤイヤ』
2歳児でよくある「イヤイヤ」なんにでも起こるので笑いが出ることもあります。
例えば、おトイレについていくのはA先生。ご飯の嫌いなものはB先生じゃないと食べない。お昼寝のトントンはC先生と事細かに自分で決めていて、それ以外だと「イヤだ」を連発なんてお子さんもいました。
でも、保育園は月曜日~土曜日まであるけど、先生は週休やら研修やらで毎日いるわけではない。すると、「イヤだ」…。でも、いないんだからどうしようもない…。
ちゃんと、「今日はお休みです。」とか、「お勉強に行ってます。」とか、教えてからその場にいる先生の中からチョイスしてもらってました。
すると、実はしっかりわかっているのでちゃんとそれでも大丈夫なんですよね。無理な時はことばの理解がまだ難しそうに感じても理由をきちんと説明した方が解決が早いですよ。
イヤイヤ期対処法(JOY式)
- 子どもにどれが良いか選択してもらう。⇒これいや、あれいや。「そうか。じゃあどれにする?えらんで。」といった具合です。特に、衣服の着脱の時に効果があります。紙パンツならアンパンマンなどをマジックで描くと途端にはいてくれることもあります。
- 子どもの気持ちに同意する。⇒これいや、あれいや。「そうか。いやなんだね~。」というだけです。これだけでも、泣き止むことあります。わかったと言わないことが大事。わかったと言ったらそのとおりにしなきゃならなくなります。
- ママが自分の気持ちを言ってみる。⇒これいや。あれいや。「うーん。ママもイヤ。ママはこれがいいなぁ。あなたはどれがいい?」
- 子どもの気持ちを他にむける。⇒これいや、あれいや。「そうか。それでね。こういうあそびしてみない?お風呂で遊ぶともっと面白いんだけど…」と、言ってお風呂へ連れていくときに有効。好きな、ボールやお人形などだとあそびながらお風呂は済ませられます。この時にボールやお人形も一緒に洗えると洗うことも嫌がらないので、なおベター。
- 子どもに「どうしたの?こっそり教えて」と頼む⇒これいや、あれいや。「え?こそこそ話なの?耳を貸して。面白そうだからやってみようか。」
- この時期の子どもはこんなものと割り切る。⇒これいや、あれいや。「はいはい、いやなのね。」みんな、同じです。ご心配なさらず、どんと構えましょう。
ポイントは成功しない場合もあると割り切って言ってみる。始めから解決しようと思わないこと。です。
イヤイヤ期は叱っても効果なし
この時期の『イヤイヤ』を叱っても効果はないと思います。叱ると火に油を注ぐだけかな?
保育園でよくある「イヤイヤ」をご紹介します。
- 子ども「せんせい、いや。ママがいい。」
- 保育士「そっか~ママがいいよね」
- 子ども「ママ~」
- 保育士「○○ちゃんはママが大好きなんだね。ママね、今日はお仕事だから、お仕事終わったらお迎えくるよ。その時にね、先生がママに○○ちゃん、今日はママが良かったってちゃんとお話ししとくね」
そして、私は必ずこの時に子どもとした約束「ママが良かった」という○○ちゃんの気持ちを子どもの前でママに伝えます。約束は守らねば…ですね。
イヤイヤ期に抱っこは効果あり
保育園でもまだまだ未満児という赤ちゃんのクラスにあたる2歳児。
抱っこは何より「イヤイヤ」に効果があります。抱っこの話をすると大体の方が「抱っこは毎日してます。」とおっしゃるんですが…。私のいう『抱っこ』は
抱っこ…抱きかかえて移動するのと抱っこは違います。お腹とお腹を合わせて「大好き」と抱きしめるのが抱っこ。
1日1回、夜寝る前にぎゅう~っと抱っこしましょう。
抱っこはお子さんのためだけではないんですよ。ママにも癒しの効果があります。
おともだちとあそぶ
だんだん、周りを意識し始め、友だちとあそんだり小さな子どもにやさしく接するようになったり2歳児の世界は広がっていきます。
でも、まだまだ、同じあそびをしていても関わって遊んでいるわけではなく、一人遊びをしながら時々、側で遊んでいるお友だちを見るといったくらいです。
JOYが思う、「かして」「いいよ」
この時期に玩具を貸し借りする経験が始まってきます。そこで、「かして」という言葉を使って貸し借りの仕方を伝えていくのですが…。
どうも、この「かして」と「いいよ」がセットになっていることが多くて、どうしたものだろうかと思います。
若い保育士さんたちにも話をするのですが、「かして」の返事は「いいよ」じゃなくても大丈夫。
これ、話すと「え?」って顔される方、多いです。
「かして」の返事が「待って」はダメですか?
私は決して貸すことがいけないと言っているのではありません。
自分がやっと遊べるようになった玩具を「かして」の一言で貸さなければならないことがどうなのかな?と思うのです。
つまり、貸す方の子どもは快く貸せない状態。これは、ストレスがたまります。
貸してあげる子どもがいい子で、貸さない子どもがいけないなんてないと思うのですが。どうでしょうか?
かしてといったのに、かしてくれないよ
2歳児で貸し借りについて、しっかり伝えて置かないと貸してもらえないことに対して可愛いクレームを言うようになります。
私は「だって、お友だちはまだ遊んでいるでしょう?」と答えます。
そのうえで、貸してほしいものを持っている子どもに「お友だちが○○ちゃんの持っているの借りたいんだって。だから(時計をさして)長い針が5のところになったら貸してくれる?」もしくは「使い終わったら、貸してくれる?」と聞きます。
2歳児はまだ時計の針は読めませんが視覚で捉えて理解できるようになりますので、効果的です。持っている子どもにも貸してほしい子どもにも少しずつ我慢をしてもらって、『お互い様』を知ってもらういい機会です。
大きくなるにしたがって、我慢は必要になるしお互い様も大切です。
「かして」と言えば貸してもらえるわけではない、だからほしくても『我慢する』力が付きます。
また、反対に「かして」と言われた時はちょっとだけ我慢して貸してあげられる『思いやり』の心が育っていきます。
「待って」と「おいで」
2歳児は走れるようになってくるので、とても、かけっこが大好きなんですよ。
ちょっと、広い公園で追いかけっこすると大喜びです。でも、このくらいになると大人が追い付かないこともあるので「待って」を覚えてもらうことが大切ですね。
そうでなくても、イヤイヤ期ですからどこまででも走っていきます。たまに、ドキっとすることもあるかもしれないです。
なのでママの「待って」と「おいで」があると安心です。イヤイヤせずに聞いてくれたらいっぱい誉めましょう。
ママのところに来たらいいことがある。と思ってもらうのが一番です。
おまけ…ママだってイヤだ
イヤイヤにつかれてしまうことは誰にだってあります。
そんな時、「ママもいやだ」といってみませんか?
意外とすっきりしますよ。直接いうことに抵抗があるなら、せなけいこさんの絵本に『いやだいやだ』という本があります。この中ではママも「イヤだ」と言います。
この絵本「イヤイヤ」期の子どもには大人気なので一緒にみて、「イヤだ」と言ってみましょう。