10月23日放送の「世界ふしぎ発見!島スペシャル」で神奈川県藤崎市の江の島が「日本のモンサンミッシェル」として紹介されます。
今も昔も人々から愛されている湘南の観光地・江の島とフランスの世界遺産モンサンミッシェル。
この二つがどんな風に似ていて、どんなところが人の心に残るのか?
聖なる道をたどって調べて見ました。
それではご一緒に見てみましょう。




江の島はどんなところなんでしょうか?
江の島は神奈川県藤沢市の湘南海岸から相模湾に向かって陸続きに出ている島です。
陸繋島(りくけいとう)なので、普通の島と違って地名と番地があります。
もちろん郵便番号もちゃんとあります。ちなみに、251-0036です。
島の全部に住居表示があるのも、360度を海に囲まれた島とは違うところです。
ここで、「島って番地がないんだ」と初めて知りました。
陸繋島と半島の違いにみるモンサンミッシェルと同じところ
そこで、江の島が日本のモンサンミッシェルにたとえられたことに大きく関係している部分です。
江の島もモンサンミッシェルも陸繋島ということなんですが、皆さんは陸繋島と半島の違いはご存じですか?
実は、もともと島だったものが陸地とつながっていったものが陸繋島。
半島は陸地が海へ伸びていったものなんです。
江の島は古来から、引き潮の時は洲鼻(すなば)という砂地が湘南海岸との間にできて、歩いて渡れていました。
ここら辺が、日本のモンサンミッシェルなんですね。
しかし、この砂の道(聖なる道)どんどん島の東側へ移動をしていることと、対岸の片瀬川の河口の形状が変遷して陸地続きも変化していっています。
自然のものですから地震や波による浸食などで少しずつ変わっていくのは仕方ないですね。
また、この自然が作った絶景こそが、江の島の魅力の一つであり、モンサンミッシェルと同じく、人の心に残る部分なのではないでしょうか?
信仰の場から観光地へ
フランスのモンサンミッシェルが、もともとキリスト教の寺院であることは知られています。
江の島も、もともとは信仰の場でした。
島の最奥部にある海食洞窟は、弘法大師空海や日蓮上人が修行したと伝わっています。
また、第一岩屋(奥行152m)は富士山の氷穴に通じ、第二岩屋(奥行56m)は龍神伝説があります。
岩屋の壁には石仏などが描かれていて、ロウソクの火で厳かに照らし出されます。
そういった信仰の場から、モンサンミッシェルも江の島も時代とともに観光地へと移り変わっていったのも同じですね。
江ノ島?江の島?
交通機関では「江ノ島」
町名など公共では「江の島」
江島神社にはノも、のもありません。
使う場所で表記の仕方が違うので、どれも正解といった感じです。
いつから観光地になったの?
実は江の島が観光地として有名になってきたのは、江戸時代後期。
建前を神社参拝にして、景勝地などを見て美味しい名物料理を味わうようになってきたのだとか…。
今も昔も変わらないです。…人間だもの。
そして、葛飾北斎に描かれていた「富嶽三十六景」などの浮世絵になるのです。
1902年(明治35年)に江ノ電が開通。
また、1934年(昭和9年)には海底が見られる船がすでにあったのですから、すごいです。
観光客のピークは東京オリンピック
とはいっても、これは1964年(昭和39年)の話です。
この時はヨットレースの会場となったためにすごい人でだったそうです。
今回のTOKYOオリンピック2020でも、この時の賑わいをもう一度。と、期待されましたがコロナウィルス感染症の影響で無観客試合となり、人手には繋がりませんでした。
しかし、現在はまた、新しい施設がオープンしたりして観光客の回復を目指しています。
いま、どこの観光地も大変な状況ですが、コロナ過だからこそ楽しめる観光が確立されていくといいなぁ。
江の島とモンサンミッシェルのマトメ
江の島が今回、フランスの世界遺産モンサンミッシェルと似ていると紹介されたわけは、どちらも陸繋島であること。
また、古くからの信仰の場でありながら、観光地として栄えてきたところ、自然の素晴らしい絶景の場所であることなどが起因していると思います。
潮の状態で、陸地が現れ、島へ歩いて渡れるなんて夢とロマンの宝庫です。
これからも、この素晴らしい島が世界中の人々に愛され素敵な場所であり続けることを祈っています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。